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『プーチンショック後の世界と日本』 データで読み解く真実と未来

『プーチンショック後の世界と日本』
『プーチンショック後の世界と日本』

『プーチンショック後の世界と日本』高橋洋一著(徳間書店・1650円)

ロシアのプーチン大統領がウクライナに軍事侵攻して3カ月。日々のニュースに衝撃を受け、日本もこのままではいけないと安全保障を根本から見直す必要性を多くの人は感じたはずです。

ただ、遠いヨーロッパで起こっているせいか、同じようなニュースが繰り返されるせいか、一瞥(いちべつ)もしなくなった新型コロナウイルス感染者数のように、ひとごとにならないか、ちょっと心配です。

ヨーロッパの国々では安全保障やエネルギー政策を根本から見直したのに、日本では「防衛費を増やすべきか」「敵基地攻撃能力は専守防衛の範囲内か」といった議論が今さらのように始まり、中国や北朝鮮、ロシアといった目の前の脅威は見て見ぬふり。だからこそ、データから冷徹に真実と未来を読み解く、数量政策学を駆使する著者の視点が重要なのです。

その答えは明確で、「戦争を防ぐための『平和の5要件』」は、①同盟関係②相対的な軍事力③民主主義の程度④経済的依存関係⑤国際的組織加入。その詳細は本書に委ねますが、「民主主義VS独裁国家」という国際秩序の中で、日本は民主主義の将来について重要な責務を担っている、と指摘します。

ほかにも、マスコミが騒ぎ立てる「インフレ」、「円安悪者論」「国の借金」「日本の賃金、年金問題」「岸田政権の仕事」などを分析、解説。その時々のニュースに踊らされ不安がるのではなく、正しく捉え、行動するための羅針盤となります。

(徳間書店編集企画室 橋上祐一)


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