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NEC、介護施設のトイレ見守りAI 便の状態を記録・分析 職員の負担軽減

NECが開発した介護施設の利用者のトイレを無人で見守るシステム。既存の便器の縁にカメラを取り付け便を撮影する
NECが開発した介護施設の利用者のトイレを無人で見守るシステム。既存の便器の縁にカメラを取り付け便を撮影する

NECは、介護施設の利用者のトイレを無人で見守るシステムを開発し、受注を開始した。プライバシーに配慮しつつ、便の状態を記録し、利用者の健康維持を図る。人手不足に悩む介護施設の業務効率化にも貢献する。

既存の便器の縁にカメラを取り付け、便を撮影。脇に置いた端末が人工知能(AI)で写真を分析し、便の量や色、柔らかさといった情報を抽出し、施設職員のスマートフォンに情報を送る。写真自体は保存されず、誰も見られない仕組み。

顔認証で、利用者ごとに排尿や排便の時間も自動で記録する。長時間座っている場合には警告を表示し、職員が駆けつける。

これまでは、職員がトイレまで付き添い、排便を待ち、実際に観察し、手作業で記録していた。先行導入した老人ホームでは、職員1人当たり平均月22時間の作業時間が減り、便を見る精神的な負担も軽減できたという。

必要な機器の参考価格は便座1台につき約24万円。これとは別に月1800円の利用料金がかかる。7月に出荷を開始する。今後3年間で便器2万台分の販売を目指す。


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