米航空宇宙局(NASA)は9日、未確認飛行物体(UFO)に関する研究チームをこの秋に設置すると発表した。まずは地上や宇宙からの観測データなどを広く集め、手掛かりを拾い上げることを目指す。安全保障や航空安全に役立てる考えで、来年夏ごろには成果をまとめる。
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NASAは地球外生命の存在条件や探索方法などを研究する分野「アストロバイオロジー」にも力を入れているが、今回の発表の際には、UFOが「地球外起源だとの証拠はない」とあえて断った。チーム代表は宇宙物理学者のデビッド・スパーゲル氏が務める。
NASAによると、UFOの報告は400件以上あり、航空機や自然現象の可能性もあるため「未確認空中現象」の頭文字を取ってUAPと呼んでいる。中国やロシアの新技術が混ざっているとの見方もあり、今年5月には下院が約50年ぶりの公聴会を開催したが、軍事的な観点での分析は多くが非公開だ。一方、NASAは科学研究と位置付け、データや結果は全て公開すると表明した。(共同)