九電、千葉の火力撤退へ 再エネ普及で採算考慮

    九州電力本店=福岡市中央区
    九州電力本店=福岡市中央区

    九州電力が、東京ガスと共同で進めている千葉県袖ケ浦市の液化天然ガス(LNG)火力発電所の建設計画から撤退する方針を固めたことが14日、分かった。再生可能エネルギーが普及して火力の稼働率が下がり、採算性が低下する可能性があることを考慮したとみられる。近く発表する。

    両社で計数千億円を投じ、令和10年の稼働を目指して一般的な原発2基分に相当する約200万キロワットを発電する計画だった。九電が撤退しても、東京ガスは計画を推進する方向で検討する。

    袖ケ浦市ではもともと両社に出光興産を加えた3社が石炭火力発電所の建設を計画したが、採算が厳しいとして平成31年1月に中止を発表していた。令和元年9月、九電と東京ガスの2社が折半出資して新会社「千葉袖ケ浦パワー」を設立。燃料をLNGに変更し、計画を進めていた。


    Recommend

    Biz Plus