国重要文化財である日本橋(東京都中央区)の上空を覆う首都高速道路都心環状線の橋桁撤去が始まり、現場作業が24日、報道陣に公開された。老朽化が進む首都高の大規模更新に合わせ、ルートを地下化し、日本橋に青空を復活させる。事業費は約3200億円。撤去工事の完了は2040年度を予定している。
この日は、すでに車両の通行が禁止されている江戸橋出口の橋桁(長さ約32メートル、重さ約35トン)を切り離し、機械を使ってゆっくりと日本橋川に浮かべた台船に下ろした。首都高の担当者は「高架をなくして周辺環境を改善し、地域の魅力向上につなげたい」と話した。
日本橋は1603(慶長8)年、江戸の中心を流れる川に架かり、東海道など五街道の起点となった。現在の石造り2連アーチ橋は1911年に完成した。