はやぶさ2プロジェクトチーム解散「満点以上」

    はやぶさ2プロジェクトチームの解散について説明するJAXAの津田雄一氏=29日、相模原市(伊藤壽一郎撮影)
    はやぶさ2プロジェクトチームの解散について説明するJAXAの津田雄一氏=29日、相模原市(伊藤壽一郎撮影)

    飛行距離52億キロ、約6年に及ぶ宇宙の長旅の末、小惑星リュウグウの試料を地球へ持ち帰ることに成功した探査機「はやぶさ2」について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は29日、設定した全ての目標の達成が確認できたとして、プロジェクトチームを30日付で解散すると発表した。

    チームを指揮した津田雄一プロジェクトマネージャは、記者会見で「リュウグウ着地は想像を超える厳しさだったが、実に得るものが多かった。達成感とともに終わってしまうさびしさを感じている」と心情を明かす一方、プロジェクトを自身で採点すると「花丸、二重丸の満点以上だった」と誇らしく語った。

    はやぶさ2は、平成26年にH2Aロケットで日本から打ち上げられ、30年にリュウグウに到着。地表と地下の2カ所から試料を採取し、令和2年12月にオーストラリア南部の砂漠に試料カプセルを着地させた。この間、同じ天体への2度の着地や地球外の天体の地下物質採取など9つの工学的な「世界初」を達成した。

    また、持ち帰った試料からは生命の源となるアミノ酸23種類が検出され、リュウグウの起源は氷が主な成分の「氷天体」とみられることも分かるなど、地球生命の誕生の謎や太陽系の成り立ちの解明につながる大きな成果が相次いでいる。今後は、公募で選ばれた海外の研究チームへの試料提供も始まり、全世界での分析が加速することになる。

    地球に試料カプセルを投下した後、はやぶさ2の機体は小惑星「1998KY26」に令和13年7月に到着する予定の拡張ミッションで飛行を続けている。そのため今後、計画の遂行はJAXA宇宙科学研究所内の「拡張ミッションプロジェクトチーム」に移行。チーム長として、引き続き指揮をとる津田氏は、「プロジェクトは一区切りついたが、探査機はまだ飛び続けている。新しい成果に期待したい」と語った。


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