「次亜塩素酸水」で養豚場の臭気低減 キャノンMJが噴霧装置を販売へ

キャノンマーケティングジャパンが開発した、次亜塩素酸水を用いた畜産向けの噴霧システム(同社提供)

畜産業で深刻な問題となっている悪臭対策に役立ててもらおうと、キャノンマーケティングジャパン(キャノンMJ)は、次亜塩素酸水を用いた畜産向けの噴霧システムを7月1日から販売する。価格は680万円からで、2025年までに30セットの販売を目指す予定。

次亜塩素酸水は、塩酸や食塩水を電解することで得られる次亜塩素酸を主成分とする水溶液。キャノンMJが開発した脱臭システムは、アンモニアなどのアルカリ系の悪臭成分を炭酸水の循環シャワーで中和した後、次亜塩素酸水の噴霧で酸化分解し、悪臭の成分を脱臭する。装置によって、従来の水洗方式などでは除去できなかった悪臭物質全般の臭気を低減できるという。

養豚場などが排出する悪臭によって企業誘致や移住促進の妨げなどになっている現状をふまえ、キャノンMJでは静岡県畜産技術研究所中小家畜研究センターとともに、同社の次亜塩素酸水の脱臭システムを活用した実証実験を同県内の養豚場で2020年11月から行ってきた。

豚舎内での噴霧イメージ

実験では、次亜塩素酸水の噴霧前の臭気センサー指数が40以上もあった豚舎内の数値が、噴霧後は11以下に低減。堆肥舎では、噴霧前の臭気センサー指数が22~36から8以下に低減させることに成功した。

次亜塩素酸ナトリウムと炭酸ガスだけで次亜塩素酸水溶液を生成できることから、豚舎1棟あたり1日約125円とランニングコストが比較的安価であるのも特徴だという。キャノンMJでは「脱臭・悪臭対策と合わせて、家畜の育成促進と疫病リスクを低減させる効果が期待できる」としている。


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