【クルマ人】ピカピカの「フーガ」でも代用できぬ… 日産「シーマ」HV復活の意義 (1/3ページ)

2012.5.20 07:00

日産自動車の「シーマ」と橘川泰介マーケティング・ダイレクター

日産自動車の「シーマ」と橘川泰介マーケティング・ダイレクター【拡大】

  • 日産自動車の最高級セダン「シーマ」の新型モデル
  • 日産自動車の最高級セダン「シーマ」の新型モデル
  • 新型「シーマ」を発表する日産自動車の西川広人副社長

 日産自動車が、最上位セダン「シーマ」を21日に発売する。

 バブル景気まっただ中の1988年の初代発売時には「シーマ現象」と呼ばれるブームとなった人気高級車。2010年8月に生産を停止したが、根強い人気を背景に、ハイブリッド車(HV)専用で、旗艦車種として復活させた。

 シーマ復活の意義、HV化の狙い、そして高級車としての造り込みのこだわりは何か。商品企画を担当したマーケティング本部の橘川泰介マーケティング・ダイレクターに聞いた。

 --新型で最も重視したポイントは

 「フラッグシップ(旗艦)の最上位セダンとして車格感のあるデザイン、圧倒的に広い後部座席の空間スペース、そしてこの時代の高級車として高い次元で求められる走行性能と環境性能の両立の3つが大きなアピールポイントだ」

 「サイズとしては全長、全幅は前モデルと同じだが、全高は20ミリプラスし、ホイールベースも180ミリ長い3050ミリだ。これによって後部座席スペースは競合の国産高級車や欧州高級車と比べても断然広くなっている。ホイールベースの延長をすべて室内スペースに費やしている」

 --HV専用モデルとしたが

 「シーマのエンジンは、初代がV型6気筒3000cc、2代目、3代目がV型8気筒自然吸気の4100cc、4代目がV型8気筒4500ccで、280馬力だった。5代目となる新型は『V8で5600cc』なんてことが言われたこともあったが、そうなれば燃費はリッター(ガソリン1リットルあたり)6キロ程度になる。この時代にその燃費が受け入れられるわけはない」

(次ページ)スタートから時速100キロに到達するのに6・6秒

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