三菱自は今月に入ってエンジンオイル漏れをめぐる不具合についてリコール(回収・無償修理)などの対応が消極的だったと指摘され、国土交通省から口頭で厳重注意され、立ち入り検査を受けた。販売への影響も危惧されることから「年明けにも日産に対し、何かしらの支援を打診するのでは」(外資系自動車メーカー幹部)と見る向きもある。
また、日産はスズキから軽自動車をOEM調達して関係を築いているが「エコカー補助金で快進撃が続くピーク時に、(スズキから)思うように台数を供給してもらえなかった」(関係者)など恨み節も渦巻く。その分、三菱との軽の共同開発車への期待は大きく「今回ばかりは、軽自動車の台数確保の主導権を取る機会を虎視眈々(たんたん)と狙っている」(業界関係者)とされる。
日産と三菱自は、軽の共同開発のほかに、三菱自が高級セダン「ディグニティ」と「プラウディア」を日産からOEM調達する間柄でもあり、重複する車種も少ないなどのメリットもある。