「はっきりした理由はよく分かりません」と神吉課長はいうが、7年ほど前、ある新入社員が出場したいと、当時の総務課長に相談したのがきっかけで、いつの間にか工場の“伝統行事”として、後輩に受け継がれるようになったという。
以来、大会への参加費(5、10キロは3千円、フルマラソンは5千円)は会社が負担する。大会当日は天皇誕生日で祝日だが、同社の工場は生産効率を維持するため、週末を除き連続操業する。その中で、印南工場だけは23日が週半ばにあたっても特別に「休日」になる。
他工場での勤務経験もある神吉課長は「大会が終わってからも、年末までマラソン談義で工場中が盛り上がり、楽しそうな雰囲気になります」という。マラソン大会は組織の壁を越えて工場の一体感をはぐくむ、貴重なツールになっているようだ。(藤原章裕)
◇会社データ◇
本社=大阪市中央区瓦町3-3-10
設立=明治29年12月
事業内容=毛紡績業
売上高=973億円(平成24年11月期)
グループ従業員=4583人(同期末)