ラオスで実を結んだ日本流教育 競争力高い「ものづくり」実践の裏に努力の日々 (3/5ページ)

2013.3.22 08:15

ミドリ安全

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 しっかりした工業団地はまだなかったが、安全靴をつくるには電力の方が重要だった。「電力コストは日本より安い」(先崎氏)うえ、人件費もミャンマーやカンボジアより安い。ネパールやブータンなども視察したが、安定した経営環境と、コスト競争力の両方を兼ね備えたラオスに勝る国はなかった。

 ただ、ラオスにもデメリットはあった。今は人口が増加しているものの、当時はまだ500万人程度で、労働力を確保するのに苦労した。

 それでも、首都ビエンチャンの中心部から30キロ北に工場用地を確保し、工事を始めると、どこからともなく、若者が集まってきた。守衛に「何ができるの」と質問をする人があまりにも多いので、ビラをつくって配って歩いた。また、近くの高校の校長に工場を紹介すると、7人の生徒を連れてきたため、全員合格にした。08年9月には50人の従業員が集まり、工場は無事スタートを切った。

 しかし、本当の苦労はそこからだった。「遅刻しない」「手を清潔にする」「ごみ箱以外にごみを捨ててはいけない」…。社会人として当たり前のしつけができておらず、厳しく注意すると辞める従業員もいた。

雇っては辞めるの繰り返しで離職率は高止まり

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