もっとも、トヨタは「韓国で現代自と真っ向勝負を挑む考えは毛頭ない」(トヨタ幹部)。
中林社長も「(現代自グループが圧倒的シェアを誇るなど)これほど厳しい市場はなく、常にチャレンジャーの立場。ほかのメーカーがやっていないことに挑戦することで評価を高め、それを全世界にフィードバックしていくことに意味がある」と真の狙いを語る。
現代自が日本撤退を決めたのはトヨタの韓国進出と同じ09年。現代自が日本への再参入を模索するなか、トヨタは、ライバルの“お膝元”で10年、20年先を見据えた「韓国プロジェクト」を着実に進めている。(古川有希)