【ビジネスアイコラム】
円高修正によって、自動車メーカーの業績が急速に好転している。1ドル=100円前後の水準が続けば、2014年3月期に最高益を更新する企業が増えそうだ。
08年秋のリーマン・ショックによる需要激減以来、自動車メーカー各社は徹底的に原価を削ってきた。その過程で、下請けには相当な負担がかかった。
大企業である一次下請けクラスは何とかなる。値引きはたしかにきついが、自動車メーカーのグローバル展開によって数量が増えるなら、結果オーライだ。問題は、独力で海外に出られない二次下請け以下の企業である。
もちろん下請けも、自分の仕入れ先に負担を転嫁することを考える。だが、発注元から材料を支給されていたりして、それができない会社もある。そういう場合、真っ先に人件費を削ることになる。