自動車保険の「コンバインド・レシオ」の推移【拡大】
無駄の排除や事務の効率化など、経費削減を続ける必要もある。損保ジャパンと日本興亜は来年9月に合併予定で、2社のシステムを統合するなどして一段のコストカットを進める。
節約志向で「ダイレクト型」存在感
一方で、ドライバーの負担は重くなる傾向にある。自動車保険料の値上げに加え、強制加入の自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)も4月から全車種で平均13.5%引き上げられた。可処分所得の少ない若者を中心に、一段の車離れが進みかねないとの懸念が強まっている。
このため、インターネットや電話から加入し、保険料の安さが売りの「ダイレクト型」と呼ばれる自動車保険に契約者が流れるとの見方もある。損保ジャパンの子会社のダイレクト型損保、セゾン自動車火災保険の福澤秀浩社長は「今後、消費増税などで節約志向が高まれば、消費者は一定の安さを求める。ネットに慣れた消費者も増えており、ダイレクト型の存在意義は高まる」と期待を込める。