魔法瓶、薄さと軽さの極限へ サーモス社員の飽くなき挑戦 (2/4ページ)

2013.7.1 07:00

多彩な飲み方を実現する色とりどりのステンレス製ボトルを紹介するサーモスマーケティング室広告宣伝課の簑島久男氏=東京都港区の本社

多彩な飲み方を実現する色とりどりのステンレス製ボトルを紹介するサーモスマーケティング室広告宣伝課の簑島久男氏=東京都港区の本社【拡大】

  • 二重構造のステンレス製ボトルの断面。1985年製(左)、2000年製(中央)、13年製(右)を並べるとステンレス板の薄さが一目で分かる

 それを発射台に、新潟県燕市にある開発部門とマレーシア工場の技術チームが薄さと軽さを極限まで追い求めた。

 最新モデルでは、下敷きのように薄い0.08ミリの板を実現し、重量は容量350ミリリットルタイプの場合で170グラム。第1世代から約50%軽くなった。

 「いつか見返してやろう」

 「他社に軽量化の先手をとられたあの日から『いつか見返してやろう』と誓った」

 ステンレス製ボトルの超軽量化に挑んだ当時のマレーシア工場の技術部長だった古和康弘氏はこう振り返る。

 もともと世界で最初のステンレス製の魔法瓶は、サーモスの前身の日本酸素が1978年に開発した「高真空ステンレス製魔法びん」だ。それまでのガラス製と比べ、軽くて割れない。だが、その後、ステンレス製が急速に普及。マイボトルの分野も競合他社が追随し、差別化が難しくなった。

「趣味じゃないの?」といわれるほどに軽量化技術の開発に熱中した

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