自主性引き出す
こうして3年育休などの改革が行われたが、新たな問題も起こった。わずか20人の所帯。育休の穴は他の社員がカバーしなければならない。
「仕事のカバーはどう評価されるのか」「育休だけでなく、介護や大学院進学のための休業があってもいいのでは」などさまざまな意見が出始めた。今年度発足のPTは人事評価、給与体系の見直しに踏み込む。育児と仕事の両立からスタートした合議制度は、会社の根幹の制度改革にも関わり始めている。
各人が主張を始めると収拾がつかなくなるのでは…とも思えるが、今年度のメンバーの山口洋嗣さん(29)は「不満を抱えたままはよくない。何が納得できないか、考え方を聞き、ときには第三者の意見も聞いて折れるべきところは折れる。伝え合うことが不満解決の糸口」と話す。
合議制は、社員の自主性も促している。会社設立10年目で導入したPTは「10年も経てば、組織は1台の機関車(社長)で引っ張るだけではだめ。全車両に動力が必要」(小川社長)という課題を解決している。「みんなで決めたことなら納得でき、不具合があれば直せばいい。実は、合議制が一番合理的なのです」