ビール大手4社の主なPBビール【拡大】
ビール各社が大手小売り向けに製造しているプライベートブランド(PB=自主企画)のビールが乱立状態に陥っている。
主導権を握られて下請け的な存在になるのを避けるため、PB商品の投入に慎重だったプライドも今やどこ吹く風。ビールの国内需要が縮小する中、小売りの強大な販売力で活路を開くため、店頭の陳列スペースをめぐる争奪戦は激しさを増す一方だ。ただ売れ行きは全般的に発売当初ほどの勢いはなく、メーカーの純粋なブランド(NB)商品との食い合いも懸念されるだけに、PB戦略の見直しを迫られる可能性も出てきている。
100%モルト苦戦?
「売り上げは目標より少し欠けるところはある」。サッポロビールの野瀬裕之ブランド戦略部部長は2日、2013年6月中間決算の発表会見で、セブン&アイ・ホールディングス(HD)と共同開発したPBビール「セブンプレミアム100%MALT(モルト)」の売れ行きを問われ、表情を曇らせながらこう答えた。