ビール大手4社の主なPBビール【拡大】
ところが、100%モルトに刺激された格好で、各社も大手小売りの陳列棚を確保すべく、せきを切ったようにPBビールの投入を加速。アサヒビールが小売り側のロゴを入れないPBをコンビニエンスストア上位3社やイオンなどと個別に展開すれば、サントリー酒類も6月にセブン&アイ限定のダブルチョップ「セブンゴールド ザ・ゴールドクラス」を投入した。
拡販競争が激化
中には数量限定で発売したものの、人気を呼んだことから通年販売に「格上げ」されたPBもあり、NB以上にPBの拡販競争が激化。影響力が強くなった大手小売りの顔色をうかがうように、ビール各社がPBを送り出す構図が続く。「PBを手掛けないで大手小売りに袖にされるよりは、関係を強化した方がいい」(大手ビール幹部)というのが各社の本音のようだ。
小売り側が買い取るため在庫リスクがなく、販促費もかからないため価格を安くしても利益を確保できる。さらに新規顧客も開拓できるなどPBのメリットは大きい。ただ、PBの乱立を危惧する声も出ている。