プレゼン大会では、社員の知恵をしぼったユニークなアイデアが出される(中央会計提供)【拡大】
ただし、自分の給料も他の社員に知られているのだ。普通のサラリーマン感覚からすると、他人に見られるのは気分がいいものではない…はずだが、稲見さんは「上司や先輩の給料を見て、自分も仕事を頑張れば、これだけもらえるようになるんだという具合に、モチベーションの向上につながっている」と語る。
会計のプロは人目を恥ずかしがるより、実効性を重視するようだ。
アイデア審査は中間層
小松宣郷社長(35)をはじめ、同社は20、30代の若手中心だが、「トップが営業手法を考えるのではなく、全員で会社を成長させようという方針」(稲見さん)で、中間層が経営に参加する。
代表例は、半期ごとに顧客サービスのアイデアを社内で募って審査する「アイデア報奨制度」。審査するのは役員ではなく、稲見さんら5人のマネジャーだ。
審査員1人あたり20ポイントの持ち点があり、審査したアイデアにポイントを与える。発案者の社員は獲得ポイント数に応じて報奨金をもらう仕組みだ。1ポイントにつき5千円で、審査員全員から満点(計100ポイント)をもらうと50万円。うまくいけば年100万円の特別ボーナスだ。