羽田空港に駐機する全日空機(ANA)と日本航空機(JAL)【拡大】
自助努力だのみの全日空と、公的資金により財務健全化を果した日航の“格差”を、国交省は「競争環境のゆがみ」と判断した。今回の枠配分では、ベトナム、インドネシアといった新興成長国行きの路線もすべて全日空に配分された。「ゆがみはある程度、埋め合わせられた」(航空局)という。
こうした極端な配分には「官邸の強い意向が働いた」との指摘がある。政府筋は「当初『日航はゼロでもいい』という意見もあったが、何とか全日空11、日航5の水準にした」と打ち明ける。
官邸の意向を受けた国交省は『(平成28年度までの)日航の中期経営計画の期間中は投資・路線計画を監視する』という昨年8月の方針に着目。この方針をよりどころに「日航にとっての新規路線を認めない」との手法をひねり出したという。
こうした政治的判断の背景に、“反民主党”で結びついた自民党議員と全日空の関係を指摘する声は少なくない。もともと日航の再建計画に不満を持っていた全日空が、政財界に強く働きかけた結果だという。