【1000万台の先へ】豊田英二の遺訓(上)
史上初の世界販売1000万台が目前に迫るトヨタ自動車。「最強の製造業」が次に目指すべきものは何なのか。今年9月に100歳で逝去した最高顧問で、トヨタの“中興の祖”といわれる豊田英二氏が残したクルマづくりを振り返ると、その方向性が見えてくる。
東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催中の「東京モーターショー2013」。会場内に展示された未来のクルマ、最先端エコカーに、来場者は誰もが目を輝かせていた。
今から七十数年前、トヨタの社長、会長をつとめた豊田英二氏も、ある一点を見つめ、同じように目を細めていたに違いない。
飛行機エンジン研究
視線の先にあるのは英二氏のいとこでトヨタの創業者、豊田喜一郎氏が購入したフランス製の軽飛行機。英二氏はエンジンを分解して研究に没頭した。ただ、その目が見ていたのは飛行機ではなく、そのエンジンを応用した新たな自動車の姿だ。