中国・上海市。自動車との最初の出合いは異国の地だった。
トヨタグループの創始者で、伯父の豊田佐吉氏が上海に建設中の紡織工場を見学。このときにいろいろな自動車を目にしたという。小学2年生のときだ。
その直後、父、平吉氏がドイツ製の電気自動車を購入。「面白い乗り物と思ったが、自分が自動車づくりに携わるとは夢にも思わなかった」。英二氏はこう述懐している。
自動車に傾注していくのは大学時代から。東京帝国大学(現東大)工学部に入学した英二氏は豊田自動織機製作所(現豊田自動織機)の自動車部(後のトヨタ自動車工業)に通い、エンジン試作に携わる。就職に際し喜一郎氏が英二氏を「自動車をやりかけたのだから、うちにこい」と誘ったのは有名な話だ。