11年7月の地上デジタル放送への完全移行後、テレビは買い替え需要の反動減に見舞われた。売り上げ確保のため、各社は売れ筋である32型の割安モデルに注力し、結果として価格下落を招いた。
利益率の高い40型以上の大型モデルや4K対応モデルの登場は、利益重視の戦略転換にほかならない。
調査会社のBCNによると、薄型テレビの平均単価は昨年10月、5万1800円だったが、今年10月には15%増の5万9800円まで上昇した。販売金額も8月と10月は前年同月を上回るなど、今のところ、メーカーの取り組みは奏功している格好だ。
消費者の動向にも変化がうかがえる。安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」を背景に円安・株高が進み、景気回復ムードが拡大。「高くても付加価値のある物を購入する人が増えてきた」(家電メーカー幹部)という。