鉄鋼生産の回復基調が鮮明になった=千葉県君津市の新日鉄住金君津製鉄所【拡大】
石化製品も国内外の市況が改善している。石油化学工業協会のまとめによると、石化製品の基礎原料となるエチレンの13年の生産量は、前年比8.9%増の669万2500トンと3年ぶりに前年実績を上回った。
主力の自動車部品や住宅建材向けの需要が拡大している。損益分岐点の目安となるエチレン生産設備稼働率は昨年12月、2年3カ月ぶりに90%を回復した。石化協の小林喜光会長(三菱ケミカルホールディングス社長)は「ようやく素材分野まで(市況が)底上げされた」と強調。今年の生産量もさらなる上乗せを予測する。
各社は相次いで石化製品の値上げを発表。コストアップ分の価格転嫁を進めている。