日立の復活劇は業界他社にも勇気を与えた。東芝も構造改革を加速。携帯電話から撤退する一方、インフラと記憶用半導体「NAND型フラッシュメモリー」に経営資源を集中した。NANDはスマホ向けなどが好調で、13年4~12月期の連結営業利益は過去最高の1533億円となった。
パナソニックも、テレビ・パネル事業が構造改革の効果で赤字幅が縮小する一方、住宅や自動車関連などの成長事業が伸びた。13年4~12月期連結決算の最終利益は2430億円の黒字(前年同期は6238億円の赤字)と、やはり4~12月期としては過去最高。「今後も赤字事業の撲滅に向け、抜本的改革を進める」(河井英明常務)と手綱を緩める気配はない。
経営再建中のシャープも14年3月期の連結営業利益について、従来予想を200億円上回る1000億円の黒字(前期は1462億円の赤字)に上方修正した。スマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末向け中小型パネルの好調を反映。「自己資本比率は13年3月末の6.4%から13.1%に改善した」(高橋興三社長)