日本国内では3カ月遅れで発売された「プレイステーション4」。行列に並んで購入した子供たちは高々と“戦利品”を掲げた=2月22日、大阪市浪速区【拡大】
任天堂はWiiUの1世代前の据え置き型ゲーム機「Wii」について、対戦ゲームなどをネットで遊ぶ通信サービスを5月20日で終了すると発表。WiiユーザーをWiiUに移行させるのがねらいだが、ユーザーからは早速批判の声が噴出した。
実はWiiUの命運を握るのが、5月29日発売予定のWiiU向けゲームソフト「マリオカート8」。マリオカートシリーズは人気キャラクター「マリオ」が登場するレースゲームで、シリーズ発売のたびに大ヒットを重ね、ゲーム機本体の販売を牽引(けんいん)してきた。一方、Wii用に発売された「マリオカートWii」は世界で3千万本以上を販売、多くのファンが今もネットを通じた対戦プレーを楽しんでいる。
専門家は「いまだにWiiで遊んでいる人が一定数いることがWiiU不振の要因の一つで、マリオカート8は移行を進めるきっかけにはなる」と任天堂の戦略は妥当と指摘。ただ、「WiiU本体を買ってまでマリオを遊びたいファンがどれだけいるかが鍵」ともみる。マリオカートが期待通りのヒットにつながらなければ、WiiU立て直しはさらに困難となる。