電気料金の引き下げには原発再稼働が欠かせないが、先行きは不透明だ。再稼働に向けた原子力規制委員会の安全審査は当初、早ければ昨年中にも合格第1号が出るとみられていたが現在も進行中。規制委は昨年7月に申請があった6原発の中から審査を先行させる優先原発を絞り込む方針を示しているが、審査の終了時期は判然としない。
東京電力は今年1月に政府認定を受けた新たな総合特別事業計画(再建計画)で、柏崎刈羽原発の7月再稼働を前提とするが、敷地内の断層調査や地元との協議に時間がかかるため実現は困難とみられる。4月に会長に就任する社外取締役の数土文夫・JFEホールディングス相談役は「(現行の電気料金で)無理な場合は再値上げせざるを得ない」との認識を示す。
第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストは「このまま電気料金の上昇が続けば、消費税増税と併せて家計に与える影響が大きくなる」と景気への影響を懸念する。