地方圏は住宅地、商業地とも22年連続のマイナス。台風で大きな被害を受けた東京都大島町が下落率1位だったほか、津波被害が懸念される沿岸部や大規模店の撤退などで商業の空洞化が進む地域の下落幅が大きい。
都市部との格差解消には「産業立地などの活性化策を地方任せにせず、国がある程度ビジョンを示した上で実務を任せることも必要」と木村氏は話す。
バブルへの警戒必要
回復基調に入った日本の不動産市場だが、海外主要都市に比べまだ割安とされ、外国人投資家の関心は高い。総合不動産サービス会社ジョーンズ ラング ラサールの日本法人には昨年、海外機関投資家による不動産投資の相談が前年より倍増した。「安定した運用先を探す年金基金などが増えた」と赤城威志リサーチ事業部長は話す。
海外リスクマネーが流れ込む日本の不動産市場が再びバブルに陥る懸念はないのか。現時点では「過去の教訓もあり、その兆しはない」(不動産経済研究所の福田秋生企画調査部長)との見方が大半を占める。ただ政府はバブルを未然に防ぐ狙いから国際通貨基金(IMF)の基準を活用して取引状況を早く正確に把握する不動産価格指数の実用化に乗り出した。警戒は緩めるべきではない。(藤沢志穂子)