米政府の“七光り”でスピード復活
自動車産業は年間120兆円以上といわれ、その裾野の広さから米国にとって最重要の産業と位置付けられている。他産業とは異なり、1890年代にヘンリー・フォードがガソリン式自動車を開発以来、米国は自動車産業をリードしてきたという自負もある。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉で米国が自動車関税で日本に譲歩しないのもそのためだ。
GMは自動車業界の頂点に長きにわたって君臨したものの、09年に「連邦倒産法第11章」の適用を申請。事実上、経営破綻(はたん)して国有化されたが、わずか4年後に米政府は保有していた全GM株を売却し、再生を果たした。
「米国にとってGMは単なる一企業ではない。国の象徴ともいうべき存在であり、政府の全面支援があったからこそ短期間で再生できた」
別の関係者はこう解説した上で、「それだけに今回の問題ではトヨタとは異なり、当初は大甘処分も予想された。だが、問題が悪質でリコール台数も膨らんできたこともあり、米政府も徹底的に究明せざる得なくなった」と話す。