一括受電をめぐっては、原発再稼働が進まずに電力会社が電気料金の値上げに相次いで踏み切ったことなどを契機に消費者の関心が高まった。経済産業省の「スマートマンション導入加速化推進事業」(総額130億円)では、一括受電の設備導入に補助金を出し、市場拡大を後押しする。
富士キメラ総研によると、14年度の一括受電の市場規模予測は新築、既築を合わせて前年度比32.2%増の398億円。電力自由化後の17年度は772億円まで膨らむ。
そこで各社は一括受電と、スマートメーター(次世代電力量計)などの計測器、IT(情報技術)を組み合わせたサービス強化に乗り出した。
オリックス電力は、スマートマンション導入加速化推進事業の交付申請数(941棟、14年3月末時点)のうち、約420棟を占める。同社は4月下旬、新たにインターホンを活用するサービスを始めた。
長谷工コーポレーション傘下の長谷工アネシスは、米ゼネラル・エレクトリック(GE)のスマートメーターを採用、一括受電に参入して2年余りで約6万戸に導入した。アネシスの松崎篤志常務執行役員は「(一括受電は)11年3月の東日本大震災前までニッチなビジネスだったが、震災後は有望ビジネスになった」と話す。今後はスマートメーターのデータを活用し高齢者などの見守りサービスなどを検討する。