その理由について、農林水産省「国際食料問題研究会」の委員などを務めた資源・食糧問題研究所(東京都中央区)の柴田明夫代表は説明会で「牛乳・乳製品消費の減少と飼料価格の高騰、チーズなどの乳製品輸入の拡大によるものだ」との見方を示す。一方で、国際乳製品需給がひっ迫し、円安と相まって国内の乳製品価格も上昇している状況からも「改めて日本における酪農の見直しは待ったなしだ」と指摘する。
生乳生産コストの約半分を占める飼料費は、トウモロコシなどを原料とする配合飼料の国際価格上昇と円安によって高騰。昨年10月には生乳取引価格の値上げに伴い牛乳価格も改定されたが、「光熱費や資材費の上昇を受けて酪農家の経営は厳しい状況が続いている」(内橋事務局長)。
酪農家を巡っては、これら以外にもTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉の行方など、先が見えない不安感から乳牛の新規買い付けや搾乳器設備の更新を控えたり、後継者不足による作目転換農家も増加している。酪農家は08年から13年までの5年間で約20%減り、都府県に限っては減少幅が25%と、生産基盤の脆弱化が深刻になっている。