コーヒー卸大手のキーコーヒーが同社初の本格的な直営カフェをオープンした。場所は、同社が約40年前から開拓を進めるコーヒー農園があるインドネシア・スラウェシ島。高級品として知られる同農園産の豆を店内で焙煎(ばいせん)し、スイーツや食事も提供する。世界のカフェ業界では豆の産地やコーヒーのいれ方にこだわるサードウエーブ(第3の波)が台頭。同社も自社農園の豆を中心に新たなカフェ文化を広く発信したい考えだ。同国内や他国へのカフェ展開も視野に入れる。
「パダマラン・コーヒーを一つ、日本風ケーキを一つ…」
8日にスラウェシ島最大の都市マカッサルにオープンした「トアルコ トラジャ コーヒーショップ」。初日の招待客らでごった返す店内で、注文したメニューをインドネシア語で丁寧に繰り返すウエートレスは、目を合わせるとにこやかにほほ笑んだ。
サービスも徹底教育
「この3週間は毎朝1時間、ミーティングを繰り返した」と同店の共同オーナーでキーコーヒーと現地企業との合弁会社トアルコ・ジャヤ(ジャカルタ)の中野正崇副社長。カフェオープンに際し、40人近い現地の若者を採用。メニューとともに、サービスも日本と同等以上の高品質を求め、教育を徹底した。