■ブランド啓蒙 “バリスタの聖地”目指す
「インドネシア中のバリスタ(コーヒーに関する技術者)を集めて大会を開きたい」と中野氏は、今回の直営店を“バリスタの聖地”にすることを目指す。ただ「投資も2年で回収する」と採算性にも目を配る。
当面は、トアルコ トラジャのブランド啓蒙(けいもう)型店舗として1店舗の運営に集中する方針。一方で、現地法人に出資するパートナー企業のフランス・ホンガ・ハリム社長は「国内の他の都市や海外にも出店したい」と意気込む。
キーコーヒーの柴田裕社長は今回の直営店で「インドネシアで新たなコーヒー文化を浸透させたい」と話す。その上で「当社の誇るトアルコ トラジャの品質とおいしさ、ブランドを世界に発信していきたい」とも語る。
折しも、米国で広がり、日本進出も見込まれる米ブルーボトルコーヒーを筆頭に、世界ではコーヒーの産地やいれ方に徹底的にこだわるサードウエーブが広がりをみせている。トアルコ トラジャ コーヒーショップはこうした流れに合致。今後、波に乗って店舗を増やしていく可能性もありそうだ。(池誠二郎)