日本は世界最大のウナギ消費国として漁獲規制などの本格的な保護対策を迫られている。水産庁は「養殖技術の向上を待つのではなく、技術の向上と量産化を同時に進める必要がある」(研究指導課)と判断し、ニホンウナギの完全養殖の実用化を急ぐことにした。
人工稚魚の量産化には、水産総合研究センターのほかにヤンマー、IHI、不二製油などの民間企業や愛媛大学が参加する。2014年度の事業額は2億5000万円。システム開発は、同センター増養殖研究所の南伊豆庁舎(静岡県南伊豆町)で行う。
鍵握る飼育技術開発
システム開発の鍵となるのが、卵から孵化した仔魚(しぎょ)(幼生)を体長5~6センチの稚魚に育てる飼育技術。同センターは4年前に完全養殖に成功したものの、現在に至っても実用化されていないのは、仔魚の飼育技術が確立されていないためだ。