同センターによると、人工飼育のニホンウナギは細菌発生などで死ぬ仔魚の割合が高い。人工飼育下で稚魚にまで育つ仔魚の割合は、マダイやヒラメなどで90%を超えているのに対し、ニホンウナギはわずか4~5%。人工稚魚の生産は年間わずか数百匹と、全養殖業者の間で取引されている稚魚の1億匹に遠く及ばない。稚魚までの飼育期間も人工飼育下では海洋の2倍の約1年かかるという。
川で育ったウナギは、海で卵を産むため川を下り、海で生まれた卵が稚魚となって川に上るために河口付近に集まってくることがわかっているが、生態には謎が多い。とくに卵が稚魚になる海洋での生態には未知の部分が多く、人工仔魚の生存率を高めるために餌をどう改良したらよいかなどの研究は手探り状態だ。
■自動給餌機開発で作業省力化
稚魚の大量生産システムの開発計画では、1000リットルの特殊な大型水槽を9月末までに6槽製造し、1槽当たり2万5000~3万匹の仔魚を使い実証実験を始める。大型水槽は年内をめどに12槽に増やす。