■流通は国内から?希薄な「罪の意識」
ネット上に無数にある海賊版は、一体誰が流しているのか。CODAの永野常務理事は「国籍は分からないが、日本在住の人が流しているのは間違いない」と話す。理由はアップロードされる時期の早さだ。アニメは放送の数時間後、漫画も雑誌・単行本の発売から時間を置かずにネットに流される。そこに各国のアニメファンらが自前で翻訳した字幕がつけられ、世界中のさまざまな海賊版サイトに拡散していく。
権利者に無断で作品をアップロードしたり、ダウンロードするのは著作権法で禁止されている。違法行為が後を絶たない理由について、永野氏は「『周りもやっている』などと罪の意識が希薄なのではないか」と推測する一方、「現状では『違法視聴は悪いことだ』と教える環境があまり整っていない」と教育の問題も指摘する。
ネットユーザーの一部には「海賊版があるから海外でもアニメ・漫画人気が高まった」という意見もある。永野氏は「そういう側面もあるのは事実」としつつも、「正当な対価を権利者に払うことが、次の作品につながる。新たな作品を生み出す土壌が弱れば、業界だけではなくファンにとっても大きなマイナスになる」と話している。