日産自動車は30日、同社の電気自動車(EV)としては初の商用車「e-NV200」を発売した。運送業者など法人をターゲットに、環境負荷の低さや経済性をアピール。EVの販売拡大にはずみをつけたい考えだ。
e-NV200は、2010年に発売した「リーフ」に続く2車種目の量販EV。補助金込みの価格は303万440円からで、同クラスのガソリン車より高いが、1キロ走るのにかかるコストは約6分の1という。“走る蓄電池”としてコンセントを備えており、作業時や災害時にバッテリーから電力を取り出せる。
販売目標は月500台で、6月の発表後、企業や個人事業主などから約500台の受注がある。スペインの工場で生産し、日本に輸入される。
EVは1回の充電で走行できる距離が限られるため、電池切れの不安から購入をためらうケースが少なくない。商用車は宅配や営業のルートが決まっている場合が多く、EVに適しているとされる。