平成20年のリーマン・ショック以降、家庭で調理したものを食べる「内食」志向が根強い中、ノンフライヤーやティーメーカーなど機能を限定した高性能の“一芸調理家電”が人気を集めている。「男子厨房(ちゅうぼう)に入らず」も今は昔。家事を分担したり、すすんで料理をしたりする意識の広がりで、男性の購入が目立つといい、これからは「男性目線」がヒットのカギになりそうだ。(伊豆丸亮)
夫が購入を主張
「手軽に使えるし、おもしろそうだ」。ヨドバシカメラマルチメディア梅田(大阪市北区)の調理家電売り場では、油を使わずに高温の空気で揚げ物を調理できるオランダの電機大手フィリップスのノンフライヤーの前で、夫が妻に購入を主張する姿が目立つ。
同店の売り場担当者によると、調理家電は女性が中心購買層だが、家庭でそばやパスタなどの麺をつくれるフィリップスのヌードルメーカーや、茶葉を粉末状に砕いて栄養豊富なお茶を家庭で楽しめるシャープのティーメーカー「お茶プレッソ」など、機能を限定した高性能な一芸調理家電の売り場では男性の購入意欲が高いという。