トヨタ自動車の大型ショールームでは発売されたばかりの燃料電池車「ミライ」【拡大】
国内の年間販売目標400台に対し、全国からの受注はすでに1000台規模に上っているもようで、納期は1年以上かかる見通しだ。東京トヨペットでも受注の際、「納期はお伝えできないと話している」(幹部)という。
購入者にとっては、無事新車が届いても、問題になるのが燃料の水素を補給する水素ステーションの整備不足だ。一般客が利用できる商用ステーションはまだ全国に2カ所しかなく、今年度内に開設されるのも20カ所程度にとどまる。
政府は1カ所で4億~5億円かかるステーションの設置費用を最大2億8000万円補助して整備を後押ししており、15年度内に100カ所の整備が見込まれている。
トヨタは当面、東京、大阪などステーションの整備が優先的に進む4大都市圏でミライを販売する方針だ。
ミライは4人乗りのセダンタイプで、価格は723万6000円。国の補助金を利用すれば購入者の実質的な費用負担は520万円程度になる。