時代の流れに逆行
ワタミの方針転換は成功するのか? 周囲の見方は懐疑的なものが多い。
「女性客や家族客を増やして、今までの居酒屋からイメージチェンジするタイミングだったのに、また、元に戻ることを選び、不安に感じる」(証券アナリスト)、「今回の方針転換は、消費者の値ごろ感を把握した値下げというよりは、価格帯を上げたけど成果がすぐに出ないので、今度は下げてみようという場当たり感が強い。食品の値上げ表明が相次いでいる中、時代の流れに逆行している」(外食産業首脳)と、市場や業界の関係者からは厳しい意見が相次ぐ。
11月の売上高速報をみると既存店の客単価は1%増にとどまり、客数は6.3%減と振るわない。売上高も5.3%減で10月(3.2%減)よりも悪化した。“戦略転換”の効果はまだ出ていない。