--縮小傾向の国内事業をどうてこ入れするのか
「なかなか難しい。新規契約も日本企業より海外案件の方が多いのが現状だ。20年に向けて大きく潮目が変わればいいが、変わらないのではないか。成長分野のクラウドの14年度の売上高は1400億円の計画だが、それでも全売上高の約1割に過ぎず、8割を占める通信事業で縮小が続いている」
--NTT東西が始める光回線卸売りの活用や、格安SIMカードの事業で業績を下支えする必要がある
「光回線卸については、従来は東西会社の『フレッツ』と当社の『OCN』を2本立てで契約する必要があったところ、ワンストップで対応できるようになる。とはいえ、一般家庭での光需要が大きく伸びるとは思えず、シェア争いをどうしのぐか悩ましい。格安SIMについては、契約純増数が毎月2万~3万件と順調。従来はデータ通信専用だったが、音声通話にも対応している。高速データ通信量を1日単位で制限している点も、他社が行っていないサービスで好評だ。モバイル端末の2台目需要に支えられ、格安SIMの市場規模は今後も広がるだろう。高収益ではないが、ニーズを少しでも取り込みたい」
【プロフィル】有馬彰
ありま・あきら 一橋大卒、1973年日本電信電話公社入社。2002年NTT東日本取締役企画部長、05年NTT取締役、07年NTTコミュニケーションズ副社長兼ネットビジネス事業本部長を経て、10年6月から現職。神奈川県出身。