【開発物語】伊藤園「お~いお茶」 トップシェア支える技術革新積み重ね (5/7ページ)

2015.2.16 05:00

伊藤園の「お~いお茶」は、約70商品が販売されている

伊藤園の「お~いお茶」は、約70商品が販売されている【拡大】

  • 1月下旬に登場した「お~いお茶」の30周年記念商品
  • 「お~いお茶」のおいしさは専用茶葉とその加工に秘密がある
  • 「お~いお茶」の開発を担う原口康弘開発二部第二課課長(右から2人目)ら開発メンバー
  • 「緑茶戦争」が激しくなる中、伊藤園は茶産地育成事業を展開するなどして他社を迎え撃つ=大分県杵築市

 飲料メーカーでは、一般消費者向けの商品を手がけていることもあり、開発職の人気が高い。青山さんも「自分も開発の仕事に携わりたいと思って志望した」と話す。希望がかなって配属されたという2年目の高橋恵莉香さんは「周囲の家族や友人が商品を喜んで買ってくれるのがうれしい」と表情に充実感を漂わせる。

 意欲のある若手社員の希望をかなえ、入社1年目から抜擢(ばってき)することは、開発陣全体のモチベーションを高めることにつながり、開発力を底上げする上でも有効に機能している。

                  ◇

 ■トクホめぐり「第6次緑茶戦争」

 ≪MARKET≫

 緑茶飲料市場では2000年以降、メーカー間の激しい競争が展開されてきた。00年にキリンビバレッジが「生茶」で市場参入し、伊藤園がホットタイプのペット飲料で応戦したことから「緑茶戦争」が勃発。04年には、サントリー(現サントリー食品インターナショナル)が「伊右衛門」で参戦したのを機に、再び激しい競争が展開された。

 その後もこうした激しい競争が繰り返された結果、緑茶飲料の認知度は大幅に高まり、低価格商品の充実とあいまって市場が急拡大。伊藤園によると、ティーバッグやインスタント(粉末)を除いた緑茶飲料の国内市場は、00年に2171億円だったのが、14年には4010億円とほぼ2倍になっている。近年は横ばい状態が続いており、昨年も消費税増税や夏場の天候不順の影響を受けた。

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