ビアホールやビアレストランを運営するサッポロライオンは、主力ブランド「銀座ライオン」で小型店の出店に力を入れる。現在は首都圏7カ所で展開しているが、今後は私鉄の主要ターミナル駅などに焦点を当てて進出する。刀根義明社長は「リタイアした団塊世代が自宅の最寄り駅で、おいしい生ビールを味わいながらウインナーやソーセージを食べる。そんな環境づくりに力を入れたい」と語る。
--現在の事業環境は
「外食市場全体を見ると、昨年4月に消費税が増税された影響で6月から来客数が減少している。何かを仕掛けていかなければ数値は上がらない。当社としては『家では飲めない、たる生ビールを最高の状態で出す』『付加価値のある料理』『おもてなし』をきっちりと三本の矢にして、ぶれずにやっていくことが課題だと認識している」
--銀座ライオンの出店計画は
「ビアホール、ビアレストランの伸びしろは大きいと思っている。仲間同士が気軽に集まってビールを飲めるからだ。ただ、これまでの出店戦略はオフィスワーカーが集う場所が中心だった。これからは退職した層をターゲットにした店舗も充実しなければならない。このため100~150平方メートル程度の小型店を充実させる。既に埼玉・大宮や東京・中野など7カ所で運営しているが、人が集まる駅の周辺に出店攻勢をかける。FC(フランチャイズチェーン)展開も視野に入れている」