トヨタ自動車が工場新設に踏み切る見通しの中国では、世界の大手自動車メーカーによる競争が激化している。ただ、日本の電機メーカーなどで国内に生産を移管したり、撤退したりする動きが相次いでいる。
中国の2014年の新車販売台数は2349万台で、伸び率は鈍化したものの、前年比6.9%の成長を維持した。中国で早くから拠点を構えて現地専用車などが国民に支持されている独フォルクスワーゲン(VW)の14年の販売台数は276万台で、トヨタの103万台と比べて倍以上の差がある。トヨタの現地での生産能力増強は待ったなしといえる。トヨタが工場を建設すれば、取引先の部品メーカーも中国への進出が見込まれる。
とはいえ、リスクは少なくない。3月には現地のテレビ局が日産自動車の現地合弁会社やVWなど外資系メーカーの代理店の顧客対応を取り上げ、各社は火消しに追われた。自動車販売についても値引き競争が激しく、「これまでのように利益を上げられない」(日系メーカー幹部)。