【開発物語】アサヒフードアンドヘルスケア「クリーム玄米ブラン」 (1/6ページ)

　■「原点回帰」合言葉にリニューアル

　≪ＳＴＯＲＹ≫

　朝食代わりや間食としてのニーズを満たし、成長を続けている栄養調整食品。中でも、アサヒフードアンドヘルスケアが３月２日にリニューアル（一部新発売）した「クリーム玄米ブラン」は、食物繊維が豊富な小麦ふすま（ブラン）と栄養価の高い玄米をビスケット生地に練り込み、香ばしくザクザクとした味わいが特長だ。開発チームは「原点回帰」を合言葉に、おいしく手軽に食物繊維が取れる食品作りを続けている。

　リニューアルでは、２００１年に発売以降の商品をすべて試食し、評価することからスタートした。商品開発研究所開発第二部の多々羅みさシニアチーフは「改めてブラン入りのビスケットとしての特長を生かし、クリームとの相性の良い素材を選んだ」と振り返る。

　ブランは、小麦を製粉したときにふるい分けられる外皮（糠（ぬか））のこと。主に家畜の飼料に使われてきたが、食物繊維や鉄分が豊富に含まれ、しかも低カロリーなことから健康食品として人気がある。このブランを生地に練り込んだビスケットは、ザクザクした食感でおいしいと評判になった。

　そして０８年、健康食品として流行していた玄米を生地に加えた。このとき、食感より「生地の香ばしさの主張に負けないよう、クリームの味や量を重視した」（多々羅さん）という開発の経緯があった。

　そこで、今回のリニューアルでは、生地に練り込むブランの量を増やす工夫をした。玄米、ブランをそのまま食べたときの食感をしっかり出したかったからだ。ビスケットと相性の良いクリーム素材として、完熟ブルーベリー、チーズクリーム、レモン、アサイーが選ばれた。