小売り各社が宅配事業に乗り出すワケ 生き残りの鍵は配送インフラ (1/2ページ)

2015.4.8 06:10

ローソン

ローソン【拡大】

 小売り各社が宅配事業の強化に乗り出しているのは、インターネット通販の拡大など消費スタイルが大きく変化する中で、消費者との間で「顔が見える」ような関係を構築できるかどうかが、生き残りの鍵を握るとみているからだ。同時に高齢者の増加で社会問題化している「買い物困難者」の生活を支援する意味合いも強い。来店を待つだけでは収益の伸び悩みは避けられず、各社とも配送インフラの充実を迫られている。

 「『ラストワンマイル』の原型がみえた」。7日の会見でローソンの玉塚元一社長はSGホールディングス(SGHD)と提携する意義をこう強調した。

 ラストワンマイルは地域の拠点から家庭に商品を運ぶ数キロのルートや手段を指し、配送網の最後に当たる。ネット通販の商品の配送だけでは採算を確保しにくかったが、コンビニエンスストアと宅配が一体となったサービスを両社が展開することで、採算面の懸念を解消しながらラストワンマイルをカバーするビジネスモデルを目指す。

ネット通販を利用する消費者の拡大で収益が押し下げられる中…

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