リーマン・ショック後に赤字転落したトヨタは安易な拡大路線に距離を置き、13年4月から工場の新設を凍結。「意志ある踊り場」(豊田章男社長)として、体質改善の取り組みを優先していた。
そのトヨタが北米と中国という2大市場の取り込みに動き出したのは、中長期的に成長が見込めると判断したため。特に北米はトヨタにとって販売台数、利益での貢献が大きい。米ゼネラル・モーターズ(GM)や独フォルクスワーゲン(VW)がシェア拡大に動く中、メキシコに工場を新設、生産体制の再編に踏み切ることで“主戦場”での競争力を高める狙いがある。
北米でトヨタは営業利益の2割超を稼ぎ出す。原油安でピックアップトラックやスポーツ用多目的車(SUV)などが支持されており、昨年は米国で237万台を売り上げた。シェアも約14%とGM、フォードに次ぐ3位。
すみ分け解消
市場はリーマン・ショック以降、緩やかに回復。これまで工場稼働率の向上や日本からの輸出などで需要増に対応していたが、メキシコ工場の新設と生産体制の再編に踏み切る。