《テレビCMでおなじみの「アメイジングスイッチ」》
さて、次は富士のショートサーキットに移動して、理想的なライン取りを学ぶ「アメイジングスイッチ」に挑戦する。1周1キロ弱のコース上には赤・青・白の3色を使い分けた「走行ライン」が引いてある。赤はブレーキポイント、青はアクセルオン、白線部分はパーシャル(ブレーキもアクセルも踏んでいない状態)を意味する。さらに各コーナーの通過ポイントに計8つのボタン「アメイジングスイッチ」を設置。「IS」のテレビCMで見たことがある読者もいることだろう。このコースを走行ラインに沿って“正しく”運転すれば、イン側のフロントタイヤでスイッチをしっかりと踏むことができるように設計されている。
このレッスンで使用するクルマは「RC350 F SPORT」と「RC300h F SPORT」の2車種。「RC」は昨年秋の発売後から気になっていた一台だ。まずはインストラクターが運転する先導車を追いながら、コースのレイアウトとラインを確認する。先導車がなかなか速いので、ついていくのに必死でスイッチの場所を確認するのが難しい。
そしてタイムアタックだ。ヘルメットを装着して準備はOK。1回目はハイブリッド車の「RC300h」で走った。助手席の渋谷勉選手の指示を無線で聞きながら、ハイスピードでコーナーを攻める。少しでも進入速度やライン取りを間違えると、修正が間に合わずにアウトに膨らんでしまう。こうなると、スイッチを踏むのはすでに手遅れだ。速く走るためには、的確なアクセルワークやハンドリングはもちろん、先を見据えながら冷静にコーナーを攻めることが大事なのだ。
2回目はガソリン車の「RC350」でアタック。HV車よりもさらにレスポンスや伸びがいい。1回目よりクルマの限界を把握していたこともあり、コーナーでよりアグレッシブに攻めることができた。もちろんインストラクターの助言も参考にした。「2回目の方がスムーズでしたね。タイムも速いですよ」と渋谷選手。クルマの性能を理解して走りの質が上がり、タイムが向上するのはやはり嬉しい。
クルマから降りてくる参加者は誰もが笑顔。感想を尋ねると「RCはやっぱりいいクルマ。運転しやすい」「ショートコースでもこんなに面白いんだから、明日の本コースが楽しみ」などと興奮気味に語ってくれた。