九州電力の川内原発=2014年10月、鹿児島県薩摩川内市【拡大】
しかし、現行の料金体系は「川内と玄海原発(佐賀県)の計4基の稼働が前提条件だ」(瓜生道明社長)としており、再値上げをせずに運転再開が川内にとどまれば、九電の経営環境は厳しいままだ。
全国の原発に目を向ければ、泊原発(北海道泊村)の再稼働の見通しが立たない北海道電力は昨年11月、電気料金の再値上げに全国で初めて踏み切った。また、関西電力も原発停止を受け、再値上げを経済産業省に申請し、6月にも実施される。
とくに関電は川内原発に続く「再稼働の2番手」として有力視されていた高浜原発3、4号機(福井県)が、福井地裁から再稼働差し止めを命じる仮処分を受けた。東京電力も、新潟地裁で柏崎刈羽原発(新潟県)の運転差し止め訴訟が続く。
原発の運転を禁止する司法判断次第では、収益が圧迫される電力会社が値上げを余儀なくされ、家計や企業の負担が増しかねない。(大柳聡庸)