≪FROM WRITER≫
今回の取材で、福井県越前市のミツカワを訪れた。合成繊維織物では全国シェアの約6割を占めるとされる北陸地方は、ミツカワをはじめ、より糸、編み、織り、染色加工など各工程で技術が高い企業が集まる繊維の主要な産地だ。
ただ、繊維産業はかつての主な納入先である衣料が中国などの新興国に軸足を移し、価格競争が激化。付加価値の高い製品や用途の開発が迫られる中、自前の販路開拓や産業資材への進出など各社は企業努力で生き残りを図っている。
ミツカワは自動車用シート生地や医療資材などに主力製品を移しながら、将来を見据えてロールプランターを開発。東レも軽くて強度の高い炭素繊維を長年かけて主力事業として成長させるなど挑戦を続ける企業姿勢が重なる。
自前の技術を巧みに活用して、砂漠緑化という大きな課題の解消を成し遂げたミツカワと東レに日本の繊維産業の底力をみた。(会田聡)
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≪KEY WORD≫
■ロールプランター
ミツカワがニット技術を活用し、独自に開発した緑化システム。ニット素材の中に土を詰めたチューブをビルの屋上や学校の校庭などに敷き詰め、その上に芝生などを植えることで、従来より低コストで緑化をすることができる。同社は東レとともに、海外の荒廃地などの緑化事業などに取り組んでいる。